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學蘭歌劇 『帝一の國』感想

2014年5月10日
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渋谷のパルコ劇場でやっていた學蘭歌劇 『帝一の國』観劇してきました。
以下感想・レポートです。若干ネタバレありますのでご注意ください。
【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-感想はこちら

感想

本当に、物凄く面白かった!
歌劇というだけあって随所に歌パートを挟んできます。
テニミュ好きな方には是非ともオススメしたい舞台です。私もリピートしました。
生歌じゃないのが少し残念ではありましたが、安定したクオリティを保つことを優先した、と考えるとこの演出で間違いないと思います。

構成

ほぼほぼ原作通り、所々で舞台の強みを活かす演出。
コミックス『帝一の國』の4巻までの内容です。
ただ、コミックスを読んでいないともしかしたら内容ついていくのがツライかもしれません。
「戦争これは戦争」の歌から始まるのですが、併せて帝一1年の夏合宿の校内銃撃戦。
光明役三津谷くんが「東郷くんだ!」と言って帝一と逃げていたのですが、「東郷くん誰?何者?」となりませんか。
原作ありきの舞台だと原作を読んでから観劇すべきか、読んでから観劇すべきかで迷うところではありますが、學蘭歌劇 『帝一の國』に関しては原作を読んでからのほうがわかりやすい舞台だと感じました。

歌劇の名の通り、帝一の入学式挨拶等、随所でミュージカル。
多く歌場面があったのですが、帝一役木村了さんが胡散くさいというか!まんま帝一なんですけれども!
學蘭歌劇 『帝一の國』の楽曲自体、記憶に残るようなものが多かったですが、特に印象に残ったのは氷室先輩の「ヒムローランド」時の2年生ラップ。
いい感じにぶっ飛んでます。好き。

一幕「夏合宿」二幕「文化祭(海帝祭)」

今回一幕では夏合宿の銃撃戦、二幕では文化祭をメインとした構成。
一幕はほぼ原作の流れ通り。夏合宿時の本田くんとキーチの跳び箱内での会話が日替わりで可愛かったです。
そして二幕では海帝祭がメイン。こちらは原作と少し流れが違います。
生徒会長になったら予算をどう使っていくか、という話が丸々カット。
草壁先輩の嘘を暴く場面もカット。
裸太鼓と舞台オリジナルの日替わりパフォーマンス大会がメイン。
2015年の『帝一の國』舞台では、一幕「草壁先輩失墜」二幕「氷室VS森園生徒会長戦」になってくるのではないかと勝手に予想してます。
そうでないと本田くんが報われない!

ヒロイン美美子

2回観劇し、どちらも美美子が井上小百合さんの時に行ったのですが、すごく可愛かったです!
「帝一くん♥」みたいな。東郷くんも「キレイになったな美美子」と呟くのも同感。
しかし可愛すぎるが故に野生感が足りなかったです。
100メートル12秒台では走れなそう。
すごく可愛かったのですが、私の中では可愛すぎるがゆえに原作とイメージが違ったかなぁ……。

原作『帝一の國』リストラシーン一部紹介

原作で好きな場面がリストラです。私のよくあるパターン。

帝一が氷室さんについていくと決め、同じく氷室派になった東郷くんと最初に争うシーン。
氷室さんの最初の無理難題、明朝8時までに新聞を850部刷るように帝一と東郷くんは言いつけられます。
印刷機を独占した東郷くんは「帝一ざまぁwwwww」するわけですが、東郷くんに対して光明は自転車動力を利用した印刷機、“ガリガリバンバンくん”を発明し、一気に形成逆転するわけです。
時代は昭和、今のような印刷機はもちろんありません。
「戦国時代に核兵器を持ち込むようなもんだろ」の東郷くんが凄く印象に残ってましたのでこのシーンリストラは残念。
原作の光明の発明に対してもうワンシーン上記の台詞を呟くシーンがあります。
それは来年の舞台で期待……してます!削られませんように!

「人はいつか人生をかけて本気で戦う時が来る。」

今回上演された學蘭歌劇 『帝一の國』、最後のテーマ。
「人はいつか人生をかけて本気で戦う時が来る。それが大学受験の人もいれば就職試験の人もいる。でも僕にとってはそれが今だっていうだけさ」
原作でも「頑張りすぎないでね」と心配する美美子に対して、帝一は上記の台詞を糸電話越しに伝えます。
戦う時は今、でもその戦う時とはいつまで続くんだろう、なんて考えてしまいました。
帝一の場合、会長戦で戦い、会長になってから次は総理大臣になるために戦い、国を動かすために戦う……。
大学受験や就職試験での戦いはきっとゴール期日がはっきりしている分、「頑張ろう!」と思いやすいのかもしれませんが、帝一の生き方の“戦い”とは、ゴールが遠すぎる、終わりのないマラソンなのかなぁ、と。

生きていく限り戦いの連続です。
本気で戦う場面を増やしてしまうと、いざ本気を出したいときに半分の力しか出せないかもしれない。
ここぞという時に本気で戦うためにも適度に息を抜いて生きるのも必要なのかな、と思います。

一押しキャスト

一押しキャストとか挙げられないくらいに本当は全員観て欲しいです。
帝一も原作通りの帝一でしたし、他のキャストも原作に忠実でした。根津くん天井に居そう。

大鷹弾役入江甚儀さん

原作読んだ時点で「帝一よりかは弾くん派かな…」と思って観に行きましたが弾くんがすごく弾くんでした。
コミックスでは最初の弾くん登場シーンが誇張でもなんでもなく「ひゃっはー!」してたのですが、入江さんもひゃっはーしてらした!
あれは弾くん!
あとは弾くん登場シーンの歌がですね、そこはかとない昭和感があって凄く好き。
「だんだんだん、おおたかだーん!」みたいな。友達の友達も友達だぜ☆的な。
生徒総会の際に帝一を助けにくる場面や、パフォーマンス大会で草壁先輩の邪魔をしようとする帝一を邪魔する場面に、弾くんは正義の味方だなぁと思わざるを得ない。

それに比べて弾くんが絡んでくるときの帝一の器の小ささったら。
悪役感がハンパないです帝一くん。
帝一役の木村さんももちろんですが、入江さんも原作らしい大鷹弾くんの真っ直ぐな人間性を存分に出してました。
美美子と幸せになってほしいです。

駒光彦役細貝圭さん

細貝さんテニミュ振りでした。
弾くんと同様、駒先輩も原作で好きだからこその一押しキャスト抜粋です。

何が一番好きって海帝祭の大パフォーマンス大会の場面。
この大パフォーマンス大会、原作にはないシーン。
2年生組の氷室先輩、森園先輩、駒先輩、本田くん、草壁先輩が日替わりでネタ披露。
会長の堂山圭吾役津田健次郎さんが指名をして、指名された2年生がひとりで……時として他を巻き込みながら出し物をします。
指名された人以外は上手に用意された椅子でパフォーマンスを見ます。
あれ?この構図どこかで見たことが……

………て、テニミュだ!!!

割と雰囲気もテニミュのベンチ的な雰囲気でした。つまり誰かがネタをやっているときはお客さんと一緒にそのネタを見てる。
何だかテニミュの試合を思い出しますよね。私だけですか。
特に駒先輩役の細貝くんがすごくその場を楽しんでました。
駒先輩は元不良であまりバカなことをしないイメージがありましたけど、笑いこらえてるときはただの細貝くんでした。
普段笑わないような人が笑うのってきゅんとします。

細貝さん右足負傷の私的見解

4月30日にどうやら右足を負傷してしまったらしく、公式でも発表がありました。
降板するのかなぁと思いましたが役は続行、演出を変えるとのこと。
私が観劇した2回はこの細貝さんの負傷前、負傷後のどちらも1回ずつ。
やはりこの學蘭歌劇 『帝一の國』自体、ちょっとした動きが多いことも1回目の観劇でわかっていた通り、細貝さんが劇中に登場する場面自体大幅に減らされていました。
本来駒先輩が入るだろうフォーメーションも、一人欠けているような不自然さがありました。

少しネットの感想を漁っていましたが、やはり賛否両論あるようですね……。
私個人的には原作の駒先輩も大好きですし、細貝さんも學蘭歌劇 『帝一の國』以前からテニミュで知っていたこともありますので、
「駒先輩の細貝さんが見れなくて残念だなぁもっと見たかったなぁ」という感想はあります。
「役を変わるべきだった」とかそこまで言う気はなく、ただただ「万全の状態で観られなくて残念」の気持ちです。

2015年の続きでは駒先輩は氷室先輩との会長を目指そうの喧嘩、大活躍しますので……!
是非とも2015年の學蘭歌劇 『帝一の國』は怪我なく、駒先輩を演じていただきたいと願うばかりです。
キャスト変更ないですよね……!あったら悲しい!

森園億人役大河元気さん

最初大河さんが演じるということで少し違和感がありました。
というのも、私の中でテニミュ1stの切原赤也のイメージが強く、森園先輩のイメージとは結びつけにくかったんですね。
しかし流石大河さん。見事な森園先輩でした。
同行した(本田くん推しの)友人が「あの森園先輩森園先輩だった!」と目を輝かせていました。
津田さん扮する伝説の麻布のマダム(略してアダムだそうです)から迫られる森園先輩。
淡々とした「やめてください」に森園先輩らしさが凝縮されておりました。

夏合宿時に弾くんと将棋を打つシーンの前後等、ちょっとした立ち振る舞いでも森園先輩らしさが出ていたのが一点。
ダンスシーンで指先から丁寧に踊っているので一番ダンスシーンで魅入ってしまったのが二点目。
今回の森園先輩の見せ場といえば夏合宿の氷室先輩との対峙シーンだと思いますが、あとは日替わりを除き目立つ機会がありません。
それでも印象に残りましたので、続編の大河さんの森園億人、期待してます!

ネルケプランニングの運営に関して

舞台『私のホストちゃん』のやり方も上手いなと思いましたが、対するネルケさんも、流石ネルケさんというべきか。
集客が凄く上手いです。
土日のチケットは捌けやすいとは思いますが、問題は平日。
その平日で何かしら企画をやっているんですよね。
座席抽選はテニミュでもやられている手法ではありますが、
「平日メッセージ入りコップを持ってきたら生写真」や、「制服着用で生写真」等。
そんな企画入れられたら平日行きたくなるじゃないですか………!

あと今回観劇前の座席で思ったのが、男性のお客さんもそこそこいること。
原作ファンかな?と思いましたが、隣の席で観劇していた男性のオペラグラスの動きを追っていたらすぐにわかりました。
どうやら乃木坂48のファンのようで。美美子可愛いもの……。
女性ファンが多いのはキャスト陣を見る限りでも明らかですが、男性客も取り込みにくる。
素直に戦略がすごいなぁ、と感心してしまいます。

初日からフライヤーで情報が出回ってましたが既に続編が2015年にあること決定しているようですし!
今回のキャストだと大分期待も高まります!
2014年の學蘭歌劇 『帝一の國』は2回観劇できたので、2015年もまた観に行きたいです。

公演概要

學蘭歌劇 『帝一の國』

2014年4月18日(金)~5月6日(火)@東京:パルコ劇場

スタッフ

原作:古屋兎丸『帝一の國』(集英社・ジャンプスクエア連載中)
脚本:喜安浩平
演出:小林顕作

キャスト

赤場帝一役:木村 了
大鷹 弾役:入江甚儀
榊原光明役:三津谷 亮
氷室ローランド役:冨森ジャスティン
駒 光彦役:細貝 圭
森園億人役:大河元気
東郷菊馬役:吉川純広
本田章太役:瀬戸祐介
草壁哲也役:勝信
根津二四三役:谷戸亮太
オールラウンダーズ:ぎたろー、中谷 竜、西村ミツアキ

白鳥美美子役:井上小百合(乃木坂46)、樋口日奈(乃木坂46)
※Wキャスト

堂山圭吾役:津田健次郎
オールラウンダーズ:平沼紀久
赤場譲介役:大堀こういち

ストーリー

ジャンプスクエアにて連載中の『帝一の國』が、「學蘭歌劇」と銘打ちついに舞台化!
舞台、學蘭歌劇『帝一の國』 とは<原作>古屋兎丸×<脚本>喜安浩平×<演出>小林顕作
この3つの才能がスパークして生まれる過剰で過激な学園政権闘争歌劇である。
(公式サイトより引用)

公演公式サイトはこちら

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