ママと僕たち、通称ママ僕の再演、よちフェスに行って参りました。
観劇したのは3公演目、シークレットベイビーに鷲尾昇さんが登場される日。
その日が鷲尾さんのお誕生日ということで、カテコでケーキサプライズがありました。
鷲尾さん、お誕生日おめでとうございます!
以下、感想とレポです。ネタバレ含みます。
感想
村上大樹さんらしさを2013年より色濃く感じました。
2014年観劇納めが私のホストちゃんでそこまで日が空いていないからか、効果音の使い方や脱線した物語の軌道修正等がホストちゃんを彷彿とさせました。
「ママ僕を観にきたのに……ホストちゃんがちらちら浮かんでしまう!」というのが一番大きな感想。
また、3公演目ということもあり、全体的にまだまだエンジンかかってないのかな……という印象を受けました。
キャストが好き放題やっても客席がノる空気がある舞台ですが、少し様子を伺い気味な気がします。
千秋楽に近付けば近付くほど、より面白さが増すのではないでしょうか。
しかし流石の味方さん、ヤシの木の妖精にお願いするとしたら?という場面で各々が欲しいもの連呼をする際、味方さん演じるゲンキが何かに取り憑かれたかのように眼鏡ケースを所望していたことに爆笑しました。味方さんの声が大きすぎて他の子の声が聴こえない!w
ママ僕の客席降り
しんじろうお兄さんのコーナーでの客席降り、2013年よりパワーアップしています。
ただハイタッチするだけでなく、曲に合わせてお客さんと握手をしたり、手紙を破いて客席に撒いたりするので、本当にファンサービスの多い舞台なんですよね……!
今回の観劇で感じたのは、前方席よりも後方がお得だなと。
今回、6列の上手ブロックで観劇していましたが、キャストが悉く後方席に行くので全然表情など追えませんでした。
キャストによっては通路側のお客様だけでなく、少し中に入ってファンサービスしてくれることもあるようです。
なので荷物は座席下に入れておき、キャストがきても通り易くしたほうが良さそうですね!
2013年からのキャスト変更
2013年の公演と比べ、キャスト変更があったのはリク役の矢田さん、怪しいおじさん役の廣川三憲さん、妖精さんたち。
リクとおじさんに関して言えば、個人的には前キャストの廣瀬大介さん、粟根まことさんの方が好みでした。
廣瀬さんの純真無垢なリク像が私の中で出来上がっていて、前作の大人から赤ちゃんに戻るシーンの儚げな「ばいばい」が今でも心に残っているんです。
廣瀬さんのリクには庇護欲をかきたてられましたが、矢田さんのリクにはそう思えなかったんですよね。
矢田さんリクは計算高そう。というのも、矢田さんは“リクママは元ヤン”を凄く意識している気がします。成長したら同じような道を辿りそうなリク。
対して廣瀬さんリクは世の中の汚いことを全く知らないイメージ。
私自身、既に廣瀬さん演じたリクのイメージが出来てしまっており、演じる二人のリクへの解釈が大きく異なっているように感じたのが違和感の原因かなと思います。
廣川さんはこれといって何が悪い、というわけではないのですが、おじさんも私の中のイメージが出来てしまっていて……!
粟根さんがスパイスにとてもいい味を出してくれていたので、廣川さんは少し弱い印象でした。
同じ作品でも演者が違えば解釈が変わって面白いですよね。
2015年版も良かったのですが、個人的な好みは2013年版でした!
気になりキャスト
妖精さんが子役を使っているので可愛い……!
ママ3人も、実力派女優さんを起用しているので凄くテンポが良いんですよね!
公彦(ハム彦)役原嶋元久さん
ハム彦が相変わらず天使のような愛くるしさだったのですが、大人になってからの弾け具合に目玉が飛び出そうでした。
日替わりで上半身露出
しんじろうお兄さんの劇団レッスンでの日替わりで、「NARUTO忍術を可能な限り再現します!」と言ったときには何をするのか想像もつかずに首を傾げたのですが、
「秘義、おいろけの術!」
と叫んでジャージのファスナーを全開にし、上半身を晒したところで会場は黄色い歓声に包まれました。
しかしですね!私の席がですね、前方下手席だったので全く腹筋が拝めなかったんですよね……!
会場のざわめきの中で少し下がってファスナーを閉めるのに手間取っている原嶋さんがとても可愛かったです。
ああああんなに可愛かった原嶋さん……あざとい大人になってしまって……
原嶋さん全体の感想
悪い意味でハラハラすることなく、安心して観ることができました。
上記日替わりもそうですし、しんじろうお兄さんのなんでだろうのコーナーでも「なんで弱ペダはあんなに面白いのー!」とぶっこんでくる辺り、何を言えばいいのか、どう立ち回ればお客さんが喜ぶのか、というのが分かっているんですよね!
原嶋さん演じるハム彦は「ママと僕たち」、次作品の「ママと僕たち~おべんきょイヤイヤBABYS~」のどちらも通して出るベイビー。
そのために語り部に回ることが他のキャストより多いのですが、とてもいい感じに作品の流れを作っていました。
しんじろうお兄さん役今井ゆうぞうさん
しんじろうお兄さん登場シーンでは客席から拍手が起こります。嬉しいです。
流石、10代目歌のお兄さんを5年近く務めていらっしゃっただけあり、笑顔が眩しい!
独特な声をしてらっしゃるように感じましたが、決して聞き取り辛いわけではないんですよね。
しんじろうお兄さんがベイビーを率いて「○○しちゃおー!」と言ってくるワクワク感。
自分がテレビの前の子供に戻った気分を味わえます。
歌のお兄さんを演じているのではなく、歌のお兄さんであることが自然体なしんじろうお兄さん。
歌のお兄さんとして爽やかに終わるのではなく、ママ僕特有の駄目な大人らしさも存分に出ておりました。
歌のお兄さんが自然でしたので、駄目な大人としてのしんじろうお兄さんも今井さんの素のお姿ではないかと疑ってしまうほど。
ギャップの振幅がとてもコミカルに表現されておりました。
次作品も期待しております!
カズヤ先生役平野良さん
フライヤーではベイビーに挟まれて「平野さんも赤ちゃん?」と誤解しそうですが、平野さんはベイビーたちの通うたけのこ保育園の保父さん役。
女関係にだらしない、割と駄目な男です。
女と見れば子持ちだろうが構わず軽率に距離を縮めようとする辺りがですね、2013年ママ僕と比べて大分レベルが上がったなと……!
以前は成功しない女たらしなイメージでしたが、今回のカズヤ先生はほぼ8割方女性を口説き落とせる感じです。
平野さんの演技力が上がったのか、ただ単にこの月日で私の男性好みが変わったのかわかりませんが、このカズヤ先生にならご飯くらい喜んで奢ります。
今回シークレットベイビーがカズヤ先生と二人で日替わり芸をするのですが、平野さんの日替わりって滑るイメージしかないんですよね……!
鷲尾さんと今流行のラッスンゴレライを披露していました。
会場大ウケ!というわけでもなく、会場ややウケ!ぐらいだったのがすごく懐かしさを感じました。
「ママと僕たち」という作品に関して思うこと
ママ僕シリーズはなんというか、本当に不思議な作品だなと改めて感じます。
赤ちゃんたちがママのピンチを救う、とこれだけ聞くと可愛らしいお話を想像しますが、赤ちゃんを演じるのがいい歳の若手俳優。
解釈としましても、可愛らしさを押し出すのではなく、捻くれが勝っているんですよね。
赤ちゃん同士のやりとりがラフで(ベビーベッドにリュウノスケが入ってきたときの挨拶が「ちーっす」でしたからね!w)、子供らしくないの一言に尽きます。
対する大人たちも、大人らしくない駄目な大人たち。
特に大人の男性陣の駄目さ加減は呆れる通り越して笑ってしまいます。保育園を夜な夜な覗くおじさんから始まり、見境なしのプレイボーイな金欠保育士、惚れっぽい歌のお兄さん……このキャラの濃さよ!
ママたちも仕事をしっかりしながらも、歌のお兄さんに夢中であったり、子供を子役にするのが夢だったり、保父さんが好きだったりと様々。
駄目な大人と子供らしくない赤ちゃん。
お互いの“らしさ”を壊しながらも、根本的に大事にしたい気持ちはちゃんと柱として成り立っています。
赤ちゃんはママを大事に想い、ママは子供を大事に想う。
芯がしっかりしているからこそ、大団円の綺麗にまとまる作品になっています。
コメディ満載で馬鹿らしいながらも、最後はちゃんと気持ちよく終わってくれるから、安心して観れるんですよね。
次の「ママと僕たち~おべんきょイヤイヤBABYS~」も楽しみです。
公演概要
もっかい!いち!「ママと僕たち」
2015年2月7日(土)~2月15日(日)@東京:AiiA Theater Tokyo (アイア シアタートーキョー)
スタッフ
脚本・演出:村上大樹 (拙者ムニエル)
キャスト
鯨井康介 / 平野 良 / 味方良介 /
安川純平 / 原嶋元久 / 矢田悠祐 /
佐藤真弓 / 新谷真弓 / 大村彩子 / 千代田信一 /
中野咲希 / 小林煌真 / 杉浦樹子 / 茂木拓也 /
今井ゆうぞう / 廣川三憲
※シークレットBABY!
ストーリー
個性豊かな赤ちゃん達が繰り広げる大冒険!
赤ちゃんの可愛さにメロメロ、親子の普遍の愛に感動・・・2013年、’14年に上演され、満員御礼のうちに終演した
“ママ僕シリーズ”が、『よちよちフェスティバル』を開催!!通称『ママ僕のよちフェス』では、
「ママと僕たち」1&2を連続上演!!
パワーアップしたママ僕ワールドに、是非ご期待ください!!
(公式サイトより引用)
公演公式サイトはこちら