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ミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』感想

2014年9月15日
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渋谷のAiiA Theater Tokyoで公演中、ミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』のライブビューイング昼公演を観劇して参りました。
劇場で観たかったのですけど!チケットがとれませんでした!
以下ネタバレ含む感想、レポートです。

感想

最初はどんなものかしらと思いながら観劇していましたが、結論から申しますとすっごく良かったです!
正直歌唱力や演技力に関してはまだまだ完成していないのかな、と思う点も多々ありましたが、それを補うくらいエネルギーに溢れていました。

AKB楽曲の汎用性の高さ

セットリストも今記事で紹介しておりますが、場面場面でぴったりの楽曲が使用されてました。
特に良かったのは「RIVER」。
オーディション合格後の初稽古に臨む、みのりたち12期研究生。
岡部たち11期からのイビリが酷く、心が折れそうになる12期研究生たち。
そこでみのりが12期生を奮い立たせる際の楽曲。
「RIVER」は元々知っていた楽曲ですが、鳥肌が立つくらいにこの場面にぴったりで、みのりと12期研究生の心情を表していたと思います。

また、汎用性という面とは違ってきますが、私のようにAKBをそこまで知らないにしても知っている楽曲をAKBグループの女の子たちが歌っていることに感動しました。
上京したら一度は劇場公演観たいなと思っていたんですよ。未だに観れて無いですけど。
でも今回、ライブビューイングとはいえ、実際に劇場で公演をしている女の子たちの生歌を聴けたわけです。
アイアシアターでアイドル衣装に身を包み歌う彼女たちの美しいこと。
最近劇場公演に行きたい欲は消失気味でしたが、やっぱり劇場公演観てみたい!と思い直す公演でした。

原作『AKB49~恋愛禁止条例~』との比較

ミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』を観に行ったのも、元々原作が好きだったからです。
話の筋自体は原作と変わりませんが、浦川みのりと岡部愛、吉永寛子の互いのやり取りで改編されていた箇所が多くありました。
原作で、みのりと岡部が公演中の接触事故でみのりが足を折る場面、ミュージカルでは車に轢かれそうになる岡部を助けた際の負傷に改編。
寛子とみのり、一緒にお守りを買うシーンがカット、Xデー公演当日、意識不明である寛子の朦朧とした呟きで彼女の夢を知るみのり。
細かい改編はありましたが、必要な結果に繋げるための目的を変更、といった感じで、話の流れも自然でした。
研究生に焦点を当てた今回のミュージカルとしては、いい改編でした。

残念だったのは、選抜メンバーやスタッフさんとの関係が全てカットされていたところ。
難しい問題なのかもしれませんが、選抜メンバーや裏方であるサクラさんの存在があまり重要視されない構成でした。
原作ファンからすると物足りない気が!どうしても否めないんですよね!
寛子は前田敦子に憧れてAKB49に入ることを目指しており、みのりも「マイク洗って待ってろよ、前田敦子(あっちゃん)」と宣戦布告したくらいに、『AKB49~恋愛禁止条例~』のオリジナルキャラクターの中で選抜メンバーの存在は大きいもの。そして支えてくれる存在でもありました。
連載開始時の選抜メンバーが卒業してしまったり、そもそも選抜メンバーを今ミュージカルに出すのは難しいのはわかっているんですけれども!笑

研究生だけにスポットを当てるという意味ではとてもまとまっている作品でした。
ただ、原作ありきで考えるなら、研究生との絆というよりかはみのりと寛子、みのりと選抜メンバーの関係が面白い作品ですので、消化不良気味かな、と。

原作と切り離して考えたい、アイドルを志す少女の物語

このミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』が原作ありきの舞台というよりかは、原作のことは一旦置いておいて、「AKBというグループがあり、そこで夢を追いかける少女たちの物語」と切り離して考えると個人的にはすごくすっきりします。

前情報で「須田亜香里さん岡部愛としてはどうなの?」と囁かれていましたが、他の方の感想ブログなど拝見する限り、評判いいみたいですね。
ただ、私的には岡部は才色兼備の完璧少女のイメージが強かったので、須田ちゃんは少し違うかな……と。
身体の柔らかさや魅せ方には目を見張るものがありました。
あまりAKBグループに詳しくないながらの須田ちゃん想像人物像として、須田ちゃんはにこにこ笑う、いい子イメージが強く、今回もみのりや研究生たちと和解した後のちょっとした笑顔の方が似合ってました。
対して岡部の人物像イメージはプライドが高く、普段からにこにことは言いがたい子。
私の中で岡部愛というキャラクターのイメージが強かったため、須田ちゃんのイメージとの相違がありました。
自分の想像キャラクターと役者の内外イメージが理想と食い違っていたのが、今ミュージカルの原作との差異を感じた原因だと感じます。

みのりの金髪ロングが茶髪セミロングになっていたり、原作オリジナルキャラクターの研究生たちの髪型や性格違いを考えると、原作にこだわりすぎるよりかは同じ設定の別作品と考えたほうが良さそうです。

一押しキャスト

どの子もキラッキラしてました。若い女の子がアイドル頑張るのっていいですよね……!

浦山実(浦川みのり)役宮澤佐江さん

舞台アレンジが多い中で、一番原作から出てきたイメージに近かったです。
最初の甲子園シーン辺りは「声を作りすぎているかな……」と思いましたが、違和感があったのは最初だけ。
ストーリーが進めば進むほど浦山くんに馴染んできてました。
本当に佐江ちゃん男の子……!
浦山くんのときが本当に男の子してて「すげぇ!実くんだ!」と感動しました。
特に吉永寛子役の小嶋真子さんとのやり取り時の実、みのり感が素晴らしかったです。
中性的な男の子で通るよ佐江ちゃん……!

前園理歌役内山命さん

原作の理歌ちゃん無視ですけどすごいインパクト!笑
鳥居みゆきさん的な不気味さ!
ライブビューイングなのでその場面で一番目立っている子がズームアップされたんですけど、オーディション箇所で田子千明役の大島涼花ちゃんが「残念少女」熱唱の際、後ろで座っていた内山さんも映っており、そのインパクトといったら。
オカルト的な少女の役で、「呪います」の台詞が口癖で、呪術グッズを常に持ち歩いているようです。
他の研究生役の子よりも濃いキャラ付けだったとのと、メインでの立ち回り時よりも喋っていないときのほうが目立っていたように思います。

これライブビューイングじゃなかったら絶対内山さんバードウォッチングしてましたわ……。
心残りはライブ箇所があまり印象になかったのでそこも追いたかったです。

公演楽曲まとめ

今回のセットリストはこんな感じでした。

M01.青春ガールズ
M02.ミニスカートの妖精
M03.僕は頑張る
M04.残念少女
M05.夜風の仕業
M06.スキャンダラスに行こう!
M07.LOVE CHASE
M08.大声ダイヤモンド
M09.RIVER
M10.夕陽を見ているか?
M11.虫のバラード
M12.ウッホウッホホ
M13.鏡の中のジャンヌ・ダルク
M14.友よ
M15.僕の桜
M16.君はペガサス
M17.AKB参上!
M18.会いたかった

上記がパンフレットに記載されていたセットリストになりますが、カーテンコールで1曲、「ファースト・ラビット」がありましたので全19曲。
「ファースト・ラビット」は毎公演歌われたのでしょうか……!
今回1公演しか行かないのでわかりかねますが、14日の昼公演のライブビューイングではカーテンコールで歌われました!

「自分の夢にくらいは、素直でいたいんだ」

浦山実にAKBオーディションを受けることを打ち明けた吉永寛子の台詞。
原作でもあった台詞ですが、いざ実際にAKBグループの子の口からこの台詞を聞くと重みを感じます。

AKBのようなアイドルを夢見る女の子はたくさんいるでしょうし、その夢を追いかける女の子もたくさんいるでしょう。
このミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』の舞台に立っている子たちはAKBグループの一員として今作品に参加していますが、「AKBの一員になりたい」という夢を掴んだ女の子たちでもあります。
きっと、最初からアイドルの女の子なんてどこにもいなくて、最初は普通の女の子。
オーディションで合格して、それでやっとアイドルのスタート地点に立てる。
寛子みたいなクラスで目立たないけど、でもアイドルを夢見る女の子が実際にこの世界のどこかにいて、夢を叶えるために奮闘する……
今舞台に立っているAKB49グループの子の中にも寛子みたいな女の子はいたに違いない、なんて考えてしまい、目の前の女の子たちの想いの大きさや日々の努力を想像してしまい、胸がいっぱいになりました。

私自身が夢に素直でいよう、と思うよりか、彼女たちに夢に素直でいて欲しいな、と思います。
本当にアイドルってファンに元気をくれるんですね。
彼女たちの頑張ってる姿に励まされますもの……。
今作品のように、選抜メンバー以外の子が劇場公演だけでなく、他の舞台で活動していける場を是非増やしていってほしいと思います。
そして一度しかない人生を、悔いのないように輝いて生きてほしいです。
その生き様こそが、きっとアイドルで、ファンの活力なんでしょうね。

公演概要

ミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』

2014年9月11日(木)~16日(火)@東京:AiiA Theater Tokyo(アイア シアタートーキョー)

スタッフ

原作:原作/元麻布ファクトリー 漫画/宮島礼吏 構成協力/高橋ヒサシ
『AKB49~恋愛禁止条例~』(講談社「週刊少年マガジン」連載)
脚本:御笠ノ忠次
演出:茅野イサム

キャスト

宮澤佐江(SNH48/SKE48) <浦川みのり・浦山実>
小嶋真子(AKB48) 大和田南那(AKB48)※Wキャスト<吉永寛子>
須田亜香里(SKE48) <岡部 愛>
梅田綾乃(AKB48)
大島涼花(AKB48)
岡田奈々(AKB48)
川本紗矢(AKB48)
内山 命(SKE48)
谷真理佳(SKE48)
山下ゆかり(SKE48)
坂口理子(HKT48)
飯野 雅(AKB48研究生)
谷口めぐ(AKB48研究生)
松村香織(SKE48終身名誉研究生)
森田彩花(NMB48研究生)
山尾梨奈(NMB48研究生)

日野陽仁

ストーリー

あの人気コミックがミュージカルに!
AKB48の楽曲満載で贈る『AKBミュージカル』がここに誕生する―!
ミュージカル『AKB49』!!

夢も無ければやる気も無いフツーの高校生 浦山実は
憧れの同級生 吉永寛子の夢を応援するために一念発起。
女装して“浦川みのり“を名乗りAKB48のオーディション会場に潜入する。

神の悪戯でオーディションに合格してしまった彼女(?)は、
ライバルや仲間達と磨き合いながら研究生として成長していく。
そんな中、彼女達に最大の試練が与えられることに…。

様々な思いが交錯する青春サクセスストーリー!!
(公式サイトより引用)

公演公式サイトはこちら

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